Paychex 社

リアルタイムの分析情報を活用して中小企業のビジネスを変革

主な利点

毎日の何百万ものシステムトランザクションを可視化


環境の変化にダイナミックに対応し、シームレスなカスタマーエクスペリエンスを実現


深刻なインシデントの発生を約 70%削減

課題:消費者の好みとサービス提供の変化に対応するためにリアルタイムのインサイトが必要

今日の消費者はセルフサービスに対応したテクノロジーを求めています。また、あらゆるものをオンデマンドで利用したいと考えています。米国有数の中小企業向け給与計算サービス企業である Paychex 社も、人事部門で同様の変化を目の当たりにしています。

Paychex 社でインフラストラクチャおよびアーキテクチャ担当シニアディレクタを務める David Wilson 氏は、「誰とも直接話さずに従業員管理を行いたいと考える顧客が増えています」と述べています。

従来、Paychex 社の顧客は、源泉徴収税の変更や従業員への支払いなどの人事関連作業が発生した際に、社外の人事専門業者や給与計算専門業者と直接連絡を取り合っていましたが、通常の営業時間内にリクエストを行わないと、遅延が発生する可能性がありました。その一方で、デジタル化の波とテクノロジーのコンシューマライゼーションにより、顧客の期待にも変化が現れ始めていました。Paychex 社はこれをチャンスととらえ、従来のプロセスを変革することにより、24 時間 365 日体制で製品やサービスにアクセスできる体制を構築しました。


「現在、当社のお客様は 24 時間 365 日いつでも Paychex システムにアクセスできるようになったことで、ビジネスを根本から変革しつつあります。Paychex アプリケーションはアクセスが集中しても常に利用可能な状態を維持しなければなりません」

Paychex 社インフラストラクチャおよびアーキテクチャ担当シニアディレクタ
David Wilson 氏

「オンデマンド方式で Paychex を利用することによりビジネスを推進したいとのお声が多くのお客様から寄せられていました。私たちはそのご要望にお応えました」と、Wilson 氏は説明しています。「当社のコンシューマーグレード SaaS オンラインアプリを利用することで、お客様は必要な作業をいつでも思いどおりに行うことができます。当社は、サービス中心の企業から、ワールドクラスのサービスを提供し続けるテクノロジー企業へと変貌しました。これら 2 つの強みを独自の方法で組み合わせることにより、競合他社との差別化が可能であると私たちは考えています」

毎日約 250 万人のユーザが Paychex Flex にログインし、給与計算から勤務時間管理、勤務評定、福利厚生登録まで、幅広い作業をこなしています。これにより、 1 か月あたり 1,650 万のセッションが発生し、規模や業務内容が大きく異なる 2 種類のユーザグループ(小規模企業と中規模企業)に分化する結果となりました。

「その結果、サービスの提供方法にいくつかの課題が生じました」と Wilson 氏は述べています。Wilson 氏にとってダウンタイムという選択肢はあり得ませんでした。「私たちは一歩引き下がり、『Paychex のインフラストラクチャ上でお客様をどのようにルーティングすれば、あらゆるイベントの影響を最小限に抑えられるか』について考え直しました」

その答えを導き出してくれたのが AppDynamics でした。


Paychex 社について

Paychex 社は、小規模企業向け給与計算のトッププロバイダーであり、中規模企業向けの給与および人事サービスでも米国有数のプロバイダーです。Paychex 社は、Paychex Flex® プラットフォームとサービスを通じて、米国および欧州の中小企業の複雑な人事、給与、福利厚生作業を簡素化することに尽力しています。同社は、65 万社を超える顧客が思いどおりの方法で業務を遂行するためのツールを提供しています。入社から給与計算、退職まで、Paychex 社は約半世紀にわたって企業の信頼できるパートナーとしての役割を果たしてきました。

解決策:パフォーマンスの向上が市場のイノベーションを引き起こす鍵

Paychex 社は創業から 40 年間にわたりサービス中心の企業でしたが、多くの従業員がテクノロジーへの依存度を高めるにつれて、新たな市場ニーズに対応すべく、アプローチを大きく転換しました。Paychex 社は、より高品質な製品をより早く市場に投入する必要に迫られていました。Wilson 氏のチームはそれを実現するために「IT の手法を変える必要がある」ことを認識していました。

「私たちはそれを実践したのです」と、Wilson 氏は言います。同社は従来のウォーターフォール方式からアジャイル方式に製品を移行することで、デジタル変革への第一歩を踏み出しました。「何百ものチームをアジャイル方式に切り替え、継続的デリバリ、自動化、AIOps、DevOps を導入しました。また、あらゆるもの 1 つに統合できるよう、テクノロジーベンダーに協力を仰ぎました」

Paychex 社では、顧客データの可用性と安全性を維持するために、複数のデータセンター間でデータのレプリケーションを行っています。また、その一環として、真のハイブリッドクラウド環境を活用してサービスを提供しています。AppDynamics はその環境に理想的なソリューションでした。

「AppDynamics を活用すれば、小規模および大規模のお客様をリアルタイムで認識し、最適な規模のインフラストラクチャにルーティングして、お客様のニーズを満たすことができると確信しました」と Wilson 氏は言います。

また、顧客の規模に応じて最適なインフラにルーティングできるようになったことで、シームレスなエクスペリエンスを適用できるようになりました。

「当社のプラットフォームは 1 つ(Paychex Flex)だけであるため、エンジニアリングチームが管理しなければならないインフラストラクチャは 1 つのみです。当社のインフラストラクチャの可用性と拡張性は、以前と比べて格段に向上しています。多くの競合他社がクライアントごとに個別のプラットフォームを提供していますが、当社ではそのようなオーバーヘッドは発生しません。それが可能になったのは、AppDynamics と継続的デリバリのおかげです」とも Wilson 氏は述べています。

利点:環境の変化を踏まえてインテリジェントに意思決定

人事部門の競争環境は常に変化しています。SaaS のみのサービスプロバイダーも、従来型のサービスプロバイダーも、オンラインエクスペリエンスとカスタマーサービスの限界を押し上げ続けていますが、Paychex 社はいずれの分野でも最高のクオリティを誇っています。

「当社の製品ポートフォリオは他の追随を許していません」と Wilson 氏は言います。「AppDynamics を導入したことで、競合他社に大きく差を付けられるようになりました。魅力的な価値提案が可能なだけでなく、今までにないインサイトを手に入れられるようになったからです」

現在、Wilson 氏は、自社の環境から得られるインサイトを活用することで、キャパシティ、新製品のプランニング、開発ストリームの問題を解決するために必要なリソースの優先順位付けに関して意思決定を適切に行っています。その反響は絶大でした。

「これはまさしく企業文化の一大転換でした」と Wilson 氏は振り返ります。「しかし、これはトップダウンで行われました。当社はソフトウェア開発ライフサイクルの変革を経て、業界中から称賛を浴びるようになりました。今では、Paychex の総力を挙げて、お客様や業界が求めるあらゆる機能とサービスを提供することが可能になりました」

Paychex 社は、チャットボットをはじめ、AI を活用した最新ツールの提供に取り組んでいます。将来、人間の仕事は機械に取って代わられるのでしょうか。Wilson 氏はこの点について楽観的です。

「そうなったとしても、私たちの暮らしが楽になるだけなのですから」と Wilson 氏は言います。「Paychex 社の未来は明るいと言えるでしょう。当社では、ビジネスの変革を達成していなければ実現できなかったことを今まさに実践しようとしています。AppDynamics を導入したことでお客様の問題を迅速に解決できるようになり、競合他社に絶えずプレッシャーをかけられる絶好のポジションに立つことができました」


「ワールドクラスのサービスを提供するには、リアルタイム分析が不可欠です。」

Paychex 社インフラストラクチャおよびアーキテクチャ担当シニアディレクタ
David Wilson 氏

“情報がリアルタイムで提供されるため、昨日の問題ではなく、今日の問題に集中して取り組めるようになりました。また、昨日の問題と今日の問題を切り分けることで、明日の問題を防ぐことが可能になりました。”

Paychex 社製品開発担当ディレクタ 
Heather Fry 氏

デモを見ることで、AppDynamics の利点を理解できます。

デモを見ることで、AppDynamics の利点を理解できます。